数え上げれば撃ちたいものはきりがない。
残業つづきの仕事、
欲しいものほど高いガジェット、
自炊で失敗したときのガッカリ感、
安月給のせいで代わり映えのしない春コート、
そしてそこから抜け出せずにいる自分。
撃ちたい。撃ってしまいたい。
そう思っていたら、素晴らしい大会が目に入ってきた。
免許もなし、銃を買う必要もなく、撃ち放題の大会があるという。
そういうわけで「ゴム銃」の日本大会に参加してきた。
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女性が手にしているのは「得点表」。
これに記入するところからゴム銃大会は始まる。
家に銃を忘れてきても大丈夫、銃はレンタルもしてくれる。
手の大きさによってグリップを変えると撃ちやすくなるという。
そんなわけでこのようなものを貸していただく。
その場でも買えるらしい(定価2000円)。
公式ガイドブックも買えるし、
帽子だって買える。
◆
さてこれがまず第一競技「マッチボックス」。
そのものマッチ箱のように立てられたオレンジの的を五分以内に倒していくというもの。当たり外れは主審がジャッジし、的との距離は副審がチェックする。これが簡単に見えて意外と難しい。
まずは銃を構えて、
輪ゴムをセット。
撃つべし、撃つべし! これ本当に難しいのである。
つづく第二競技は「フライシュート」。
野球ではなくザ・フライの方。ちいさな的を射るところから、そんな名前がついているらしい。基本的にはマッチボックスと同じだが、こちらは制限時間が30秒、しかも外れると減点されていくという厳酷なルールがある。
的はシャープペンに付いている消しゴムくらいの大きさ。
奥のスイッチを押すとスタートし、
こんな感じでランプが点灯したのを合図に撃ち始める。
そこまで難しくはないが、減点が怖いのでメンタル面が勝負。
最後の三競技目が「コインペンドラム」。
大会公式のコインを宙からぶらさげ、それを制限時間内に撃てるだけ撃つというもの。当たると的が揺れるので、その反動をうまく次の一発につなげられるかが鍵という。
いっぱい並べておくのがコツらしい。
そしてすばやく装填、すばやく射撃もコツらしい。
会場にはダットサイトをつけている方もいた。
意外となんでもありらしい。
覗き込むとスクリーンに照準となる光点があらわれる。
ターゲットが近すぎるので命中率はそこそこという。
ぼくの結果。かなり無残になってしまった。
◆
つづいてはロマンあふれるオリジナルゴム銃の世界。
これだけ平和なガトリングもなかなか見ない。
歯車にひっかけたゴムを、銃身を回転させてリリースする。
こちらはいよいよ凝りはじめて電動式に。
タテ糸をゴムにからませて発射する仕組み。
バッテリーは単三電池を使用。
仏具職人が作ったというモーゼルのオートマチック拳銃タイプ。
職人の意匠がすごいところに発揮されたものである。
こちらはさらに凝ってしまったもの。
「コルト ガバメント1911-A」というらしい。
セフティ・ロックまで付いている。
攻殻機動隊を想像させるようなメタリックなものも。
細部にそそられるのが世の常だと思う。
解説してくれたのは、ランキング1位に輝くPACONTAさん。
腰にはホルスターと、
輪ゴムのバレットが。
新品のストックも。
◆
最後に、協会理事長の中村さんにお話を伺った。
ふだんはフォントのモリサワに勤めているという。「日本ゴム銃射撃協会」ロゴを作ったときはまだ社員ではなかったためモリサワフォントではなく、FONTWORKSの「セザンヌ EB」だそう。
もともとはホームページを盛り上げるためにはじめた「冗談」の1つだったのだとか。はじめにルールをすべて揃えたところから一気に現実味が増し、自身でものめり込んでいったという。
ご年配の方も真剣なまなざしで、
小さな子どもも一緒に楽しめるのがゴム銃の魅力だ。
総会員数は1900人を超え、昨年はタイのバンコクとチェンマイでも大会が開かれるほどの人気ぶり。
工業大学などでも授業の一環に取り入れ、高校で「ゴム銃」を部活として取り入れるケースもあるのだとか。
今後も大会は定期的に開催していくという。予定は公式サイトでリリースしていくそうなので、撃ちたいあなたはぜひどうぞ。
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